外科系

血管外科

高齢化社会が進み食生活の変化に伴い動脈硬化性疾患は徐々に増加してきています。 下肢の動脈硬化性疾患を閉塞性動脈硬化症といい、症状が出てくる頃には進行している方も多く見られます。特に冬場に足が冷たくなる、足がしびれる、歩いていると足がだるくなる、痛くなる、左右で足(や足の指)の色や大きさが違うなどのいずれかの症状があれば、閉塞性動脈硬化症が強く疑われます。症状が進行すれば足に潰瘍ができ、壊疽におちいり足を切断せざるを得なくなることもあります。早期に正しく診断し治療していけば足の切断を免れることができます。 また女性や高齢者に多くみられる下肢腫脹(=足のはれ)や浮腫は下肢の静脈瘤や静脈血栓症(=エコノミー症候群)やリンパ浮腫との鑑別診断が必要で早期に診断・治療・予防した方がいい場合もあります。

当院で可能な血管関連医療検査機器

当院では多種多様の血管に関する検査機器と熟練したスタッフが揃っています。

ABI(血圧脈波検査) 血管年齢、動脈硬化の有無や程度、下肢動脈の狭窄や閉塞の有無。
血管エコー(血管超音波検査) 超音波を用いて上肢、下肢の動脈や静脈の閉塞や血栓の有無と部位確認。
64列-3DCT(CT検査) 造影剤を用いて全身の血管を造影することにより動脈瘤の有無や動脈狭窄や閉塞の部位の特定、全身血管の3D画像作成及び深部静脈血栓症や肺動脈塞栓症の有無と血栓部位の確認。
DSA(血管造影検査) 静脈や動脈に直接造影剤を注入し動脈瘤の有無や血管の狭窄や閉塞の部位特定や側副血行路の有無など血流の確認をしたり、狭窄部を広げるための血管内治療が可能。
SPP(皮膚灌流圧測定) 手足(手の指や足の指)や局所部位(足の甲や踵など)での末梢血流の評価。
APG(空気容積脈波) 静脈機能検査で下肢静脈のうったいや下肢静脈瘤の程度や深部静脈血栓症(静脈閉塞)の有無。
MR venography MRIを用いた造影剤を使用せずに行える下肢静脈造影。
Venography(静脈造影) 造影剤を用いて静脈を穿刺して行う下肢静脈造影。MR venographyよりも正確でより詳細な情報が得られる。
高圧酸素療法 高濃度酸素のカプセル内に一定時間入ることにより全身の血流を改善。

主な血管疾患及び血管関連疾患

  • 動脈瘤(解離性大動脈瘤・胸部大動脈瘤・腹部大動脈瘤・腸骨動脈瘤など)
  • 閉塞性動脈硬化症(動脈狭窄・動脈閉塞)
  • バージャー病
  • 動脈血栓塞栓症
  • 下肢静脈瘤
  • 深部静脈血栓症(=エコノミー症候群)
  • リンパ浮腫
  • リンパ管炎
  • シャント関連疾患

医師紹介

image
非常勤医 比嘉 ひが 義輝よしてる

昭和63年医師免許取得

専門領域
日本外科学会認定医、下肢静脈瘤に対する血管内レーザー焼灼術の実施基準による実施医
専門医等
所属学会
日本外科学会