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血管外科

下肢静脈瘤レーザー治療


ELVeS – Laser System

下肢静脈瘤のレーザー手術治療が健康保険の適応になり、
当院でもレーザー手術の治療が可能となりました!!

これまでの手術(ストリッピング手術)と違って、レーザー焼灼術は殆ど傷が残らず、痛みも少なく、手術時間もかなり短くて済みます。 日帰り手術または1泊2日入院で、治療が可能です。
当院では下肢静脈瘤の診断、治療に習熟し、認定資格を持ち熟練した医師がレーザー手術を行います。

 

下肢静脈瘤


レーザー治療について

レーザー治療のメリットとデメリット

四肢の静脈には逆流防止弁があり、正常の下肢の静脈は下腿筋ポンプ作用と弁の働きにより重力に抗して心臓へともどされます。上方(心臓に向かうほう)にのみ一方通行で、血液が流れるよう働いています。ところが、長時間の圧迫や負荷を受けることにより、その静脈弁が壊れる(弁機能不全)が起こり、静脈に血液の逆流が起り、静脈はうっ滞したままになり、静脈瘤になります。下肢静脈瘤は、妊娠中や出産後や長時間の立ち仕事をしている人に多く、遺伝も関与していると思われます。

メリット
  • 局所麻酔で可能
  • 手術時間が短い
  • 傷が小さい
  • 出血が少ない
  • 短時間で治療可能(日帰り手術または1泊2日入院)
デメリット
  • 一時的な手術後の痛み、つっぱり感、皮下出血が起こることがある(他の手術法でも起こることがある)
  • 長期成績が出ていない(日本では新しい治療法のため)

レーザー手術治療の適応条件

  • 下肢静脈瘤による症状がある方
  • 原因となる大伏在静脈、小伏在静脈径が4mm以上10mm以下である事
  • 深部静脈が開存している事(エコノミークラス症候群がない事)

これらの条件が満たせばレーザー焼灼術にて下肢静脈瘤の治療が可能です。(血液がサラサラになるお薬を飲まれている方もレーザー治療は可能ですが、ステロイドやホルモン剤といった血栓形成の可能性があるお薬は、中止をして頂く事があります。)

レーザー治療の内容

① 手術前にエコー検査にて局所麻酔及び治療予定部位にマジックで印をつけます。
② レーザー挿入部位に局所麻酔をします。

麻酔は基本的には局所麻酔だけですが、静脈瘤がたくさんあったり、ご本人の希望があれば、麻酔法を選択することもできます。(手術中だけ軽く眠ったり、下半身のみ麻酔したり、全身麻酔など)

③ 大腿部の治療予定の血管内に針を刺してエコー下にガイドワイヤー(細くて柔らかい針金のようなもの)次にイントロデューサーシースを挿入します。
④ 血管の周囲に麻酔をします。

この局所麻酔はTLA麻酔といって出血が少なく、鎮痛作用が長時間持続します。

⑤ レーザーファイバーをイントロデューサーシース内に挿入しレーザー照射し、血管を焼灼します。
⑥ 次に下腿部の静脈瘤を摘除します。

静脈瘤周囲に局所麻酔をした後、2~3mmの小さな皮膚切開を入れ、フックにて静脈瘤をひっかけて摘除します。

⑦ 傷はテープ固定か医療用ホッチキスでとめます。(傷は小さいので縫合の必要はなく、抜糸は必要ありません。)
⑧ 厚めのガーゼをあて下肢を弾力包帯、サポーター、弾力ストッキングなどにて圧迫します。手術前と後のイメージは以下となります。

詳しくは、当院担当医師(血管外科)、看護師、スタッフにお尋ね下さい。