ホーム病院案内医療機器紹介IVR-CT/Angioシステム

医療機器紹介

IVR-CT/Angioシステム

東芝IVR-CT装置 東芝製 Infinix + Asteion4

当院の血管造影撮影室には血管撮影装置とCT装置を組み合わせたIVR-CT装置を導入しています。従来は血管撮影室からCT室へ患者さんを搬送して行っていたCTA・CTAPなどを部屋(検査寝台)を移動することなく、装置の切り替えだけで行うことができる装置です。

通常の血管造影とCT撮影の画像情報を繰り返し得ることが可能となり、複雑繊細な血管を正確に描出して高度なIVR技術を支援するシステムです。 また2つの装置による検査を同じ寝台でおこなうことによって移動中のカテーテル抜けによるトラブル防止や、清潔領域を確保するうえで大切な意義があり、検査時間の短縮効果もあります。

※CTA・CTAPとは肝臓に流れる血管(肝動脈や門脈)に造影剤を注入すると同時に CT撮影を行う検査で、肝癌に対する検出能の高い検査のひとつです。


IVRについて

IVRとはインターベンショナル・ラジオロジー(Interventional Radiology)の略で、X線透視・超音波・CTなどの各種の画像診断技術を応用し、これらの画像を見ながら体内に細い管(カテーテル)を入れたり、針を刺したりして行う検査・治療行為のことを言います。 外科手術と比較して低侵襲であること(身体にあたえる負担が少ないこと)が特徴として挙げられます。

IVRは様々な病気の治療に用いられており非常に多くの手技がありますが、大きくは血管系IVRと非血管系IVRに分けられます。血管系IVRに含まれる代表的な治療としては、腫瘍に血液を供給する血管内から薬剤を注入する動注療法や、腫瘍血管や出血の原因となっている血管を塞栓(血管を詰めて血流を遮断すること)する血管塞栓術、細くなったり詰まったりした血管に対し血管を広げて正常な血流を回復させる血管形成術、体外式ペースメーカーの挿入術などがあります。非血管系IVRに含まれる代表的な治療としては、体内にたまった膿などにチューブを入れて体外に排泄させるドレナージ術などがあります。

総肝動脈造影の例

左総腸骨動脈拡張術の例