ホーム病院案内当院の取り組み肝臓友の会13「週1回投与のインターフェロン(ペガシス)について」…ペガシスに関する説明です

肝臓友の会

13「週1回投与のインターフェロン(ペガシス)について」…ペガシスに関する説明です

C型肝炎ウイルスを排除し、完治を目指す目的で約12年前の平成4年よりインターフェロン療法が開始されました。
通常、患者さんに使用するインターフェロンにはベータとアルファがあり、毎日あるいは週3回の投与を必要としてきました。また、発熱、全身倦怠感、食欲不振などの副作用も強く、長期にわたり入院が必要となる場合も生じていました。

さらに最低6ヵ月にわたり、外来で週3回の投与を必要とするため、生活や仕事に制限が及ぶこともありました。しかし、平成15年の12月より週1回の投与(皮下注)で効果があるインターフェロン(商品名ペガシス)により治療ができるようになりました。

治療効果は、今までのインターフェロンと同等であるため残念ながら、日本人に最も多いHCV1群(インターフェロンが利き難いタイプ)、高ウイルス量の患者さんには、あまり効果はありません。

しかしながら、週1回の投与であること、副作用(発熱、倦怠感、食欲不振など)が明らかに少ないと言う利点があります。それゆえ、高齢者やウイルス量の少ない人、インターフェロン+リバビリン併用療法後の維持療法など、適応ある患者さんが多数おられます。

当院でもすでに平成16年6月までに18名の患者さんに投与し、非常に良好な効果を得ています。ただ、このインターフェロン(ペガシス)を使用する場合には、厚生労働省の保険適応上の取り決めにより毎回血液検査をして、白血球数(好中球数)、血小板数を確認した後に投与しなければなりません。

また、医療費に関してですが、1回の投与と血液検査により3割り負担で毎回14000円前後を収めなければなりません。従って、1ヵ月の治療費で約6万円の自己負担が生じます。治療期間はペガシスを単独療法として治療開始した場合、最低6ヵ月以上で通常は1年間を目標として投与を行います。

2004/10/2 肝臓友の会 勉強会 講演要約
内科長 石井邦英


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