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肝臓友の会

04「C型慢性肝炎の新たな治療法と治療薬について」…コンセンサスインターフェロン、リバビリン

C型慢性肝炎の新しい治療薬として、コンセンサスインターフェロン(商品名:アドバフェロン)と抗ウイルス剤の内服薬であるリバビリン(商品名:レベトール)が平成13年12月7日より認可、発売されることになりました。
当院でもこの2種類の治療薬を使用して治療を始めています。コンセンサスインターフェロン(アドバフェロン)は遺伝子組み換え技術を用いてインターフェロン-アルファから誘導された非天然型インターフェロンであります。個人の持つ免疫力を強くすること、抗ウイルス作用が強いことなどより、天然型インターフェロンとの比較試験において、ウイルスの消失率が高く、より有効であることが明らかにされています。

一方、抗ウイルス剤の内服薬であるリバビリン(レベトール)は、インターフェロンと併用して投与することで、今までインターフェロンが無効とされていたgenotype1群の高ウイルス量の患者において、約10倍に著効率を上げることが明らかになりました。

コンセンサスインターフェロン(アドバフェロン)およびリバビリン(レベトール)は、いずれも6ヵ月間(24週間)の治療が必要であります。

どちらの治療を選ぶかは、その時のウイルス量、ウイルスの種類、肝機能、血液検査(貧血の有無)等をみて判定します。genotype1群の高ウイルス量の患者さんや過去にインターフェロン療法を受けた無効例では、インターフェロン+リバビリンの併用療法を、低ウイルス量群ではコンセンサスインターフェロン(アドバフェロン)を選択するのが一般的と思われます。

C型肝炎ウイルス(HCV)の抗体が陽性の患者さんは、慢性肝炎であるのか否か、治療の必要性はあるのか否か、一度は専門病院で診察を受ける必要があります。C型肝炎は、知らないうちに慢性肝炎から高率に肝硬変、肝臓癌に進行する病気です。

慢性肝炎の人は、肝硬変への進展を防ぐため、肝臓癌の予防のためにもこの新しい治療法の適応があるか否か、調べる必要があります。

内科長 石井 邦英


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