臨床心理科
入院患者さん・ご家族の心理支援
患者さん(時にはご家族)にとって病気や治療、入院環境の変化は大きく、戸惑いや不安、苛立ちなどが生じやすい状況にあります。そのため、入院に伴うストレス軽減を図ることを目的に、医療チームの一員として臨床心理士/公認心理師(以下、心理師)による心理的なサポートをさせていただいております。
心理師は患者さんの感じておられる不安や葛藤、気がかりなどをお伺いする中で、病気や治療と上手く付き合っていく方法や、入院生活を少しでも安心して過ごせるための工夫などを一緒に考えていきます。

患者さんご自身が主体となって病気や治療と向き合っていけるようお手伝いさせていただき、必要に応じて患者さんの思いをご家族や医療スタッフに橋渡しすることもあります(了承が得られた場合)。
また院内の医療チームとして、がんサポートチーム、認知症ケアチーム、心不全チームにも心理師が所属しており、患者さんのこころの健康や適応の度合いをアセスメントしたり、必要な心理支援をご提案させていただくこともあります。
精神科リエゾンチーム

入院患者さんの中には「色々と考えると眠れない」「意欲がでない」「不安や気分の落ち込みが大きい」など、身体疾患に伴う様々なつらさやストレスを感じる方もおられます。
当院ではそのような精神症状がみられる患者さんを対象に、主治医の依頼を受けて精神科リエゾンチーム(身体科医と精神科医が連携しながら患者さんの”からだ”と”こころ”をトータルに診ていくこと)として介入させていただくことがあります。
リエゾン受診前に心理師が患者さんのところへお伺いし、情報収集やアセスメント(心理検査など)を行った上で精神科医との情報共有を行います。また、リエゾン受診後の経過をフォローしていく役割も心理師が担っています。
外来での心理面接/検査

もの忘れ外来、禁煙外来、体重コントロール外来など外来診療の中で、心理師は心身の健康状態を評価する検査や認知機能検査などを行います。また、外来通院中の患者さんやご家族の心理面接も行っています。
働く職員のメンタルヘルス
当院では、職員のメンタルヘルスも大切にしています。職員がこころの健康を維持できるように、「心理相談室」でのカウンセリングや息抜きの場を提供しています。

また、ストレスを予防するための一次予防、不調を早期発見するための二次予防、休職後の職場復帰支援など三次予防にも取り組んでおり、多職種で連携しながら支える仕組みも整っています。
新入職者は入職時~3年目までのフォローアップ体制として、心理士による面談やメンタルヘルス研修、同期との横の繋がりを持てることを目的とした院外研修も行っています。

