内科系

消化器内科

■ 概要

 消化器内科では、常勤医に加え非常勤の先生方の協力を得て、消化器全般にわたる高度な医療を提供しています。当医療圏はC型肝炎高浸淫地域であり肝癌症例も多い地域ですが、ラジオ波焼灼術(RFA)、肝動脈化学塞栓術(TACE)、リザーバーカテーテルを用いた肝動脈持続動注療法(HAIC)および種々の分子標的治療薬を用いて集学的な肝癌診療を行っています。2020年度からは肝癌にも免疫療法が保険適応となり、当院でも免疫チェックポイント阻害剤と抗VEGF抗体の併用療法(アテゾリズマブ+ベバシズマブ)を導入しました。C型肝炎に対する抗ウイルス療法の進歩も著しく、経口薬の直接作用型抗ウイルス薬(DAAs)にて、肝硬変症例や腎不全例などを含めほとんどの症例でウイルス排除を得ることができるようになり、B型肝炎についても、核酸アナログの進歩によりウイルス制御・肝発癌抑制が得られています。また、肝炎ウイルス陽性者の拾い上げや化学療法におけるHBV再活性化予防の監視を徹底するために、院内における肝炎ウイルス検査のチェック体制も整備しています。近年、肝癌の成因として増えている脂肪肝炎に対しては生活習慣是正による減量が重要であり、多種職(医師・看護師・臨床心理士・管理栄養士・事務)が介入する半年間の体重コントロールプログラムを導入しました。内視鏡関連では種々の上下部内視鏡検査・治療および胆膵内視鏡検査・治療を実施しています。進行消化器癌に対する化学療法も、患者さんのQoLやご家族のケアも含めた全人的な介入を行えるように、多職種(医師・看護師・緩和ケア認定看護師・心理士・栄養士など)と協力しつつ実施しています。

■ 診療実績
  2018 2019 2020
・抗ウイルス治療
  C型肝炎 28 33 12
  B型肝炎 58 42 59
・肝癌治療
  ラジオ波焼灼術 29 25 29
  肝動脈化学塞栓術・肝動注療法 47 35 8
・上部内視鏡
  検査 2,112 2,141 1,857
  EVL/EIS 13 14 4
  EMR 5 3 1
  ESD 12 12 15
  胃瘻造設術 15 11 11
  止血術 70 63 51
・下部内視鏡
  検査 932 1,006 894
  EMR 110 154 105
  止血術 12 17 20
・胆膵内視鏡検査・治療 110 112 132

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